福田さんは、母校の大学に行き、学生時代のサークルの後輩に、キャンプの手伝いをしてくれるよう頼み込みました。
と、言うより、先輩風を吹かせて半ば強制的に活動に組み込ませたといってよいのかもしれません。
中身も決めなくてはいけません。
福田さんがその計画の案を作って、陽子さんのところに持ってきました。
それを見て、陽子さんはチョットびっくりしました。
まず、キャンプなのにテントではねないで、公民館に泊ります。
ご飯は作るけれど、おかまとお鍋で作る。これは飯盒とかが無いからの苦肉の策でもありました。
昼間は登山とかはしないで、田舎の子どもたちがするような、川遊びや、昼寝、夜の散歩、そして、畑仕事といった活動が並んでいました。
一番驚いたのは最後の日にあるべきキャンプファイヤーがありません。
この定番の活動の代わりにあったのは、地元の人たちとの食事会でした。
子供たちが食事を作って、地域の人たちを招待するというものです。
今までのキャンプのイメージではないな~と陽子さんは思いました。
「福田君、ちょっとキャンプっぽくないね?」
「アメリカではキャンプのことをセカンドカントリーっていうんだよ。第2のふるさとということだよね。よくよく考えたら、東京や神奈川とか、街の子どもたちはもう、故郷と言えるいなかがないんだよな。陽子さんのように田舎がある人は珍しくなってるんじゃないかな。だから、田舎の体験をしてもらったらいいと思うんだ。そうして、その子供たちがキャンプ地を故郷のように思ったら、そこの自然を大切に思うだろう。そうなれば自然破壊とかも少なくなるだろうし、節子さんみたいに故郷に戻る人もしぜんと増えるんじゃないかと思うんだよね。」
黙って聞いていた陽子さんは、福田さんの話が終わって、小さく拍手しました。
「すごい、福田君。すごくいいコンセプトだわ。」と、大絶賛です。
そして、『ねえ。この奥山村キャンプっていう名前なんだけどさ、奥山村ふるさとキャンプにした方がいいんじゃない。」と、提案しました。
福田さんも、膝を打って、「それがいい!」と、奥山村ふるさとキャンプという名前が決まりました。
「それからさ、」と、陽子さんが続けます。
「この貰い湯っていうのはなに?」
「地元の人たちの家に、お風呂を借りに行くんだ。公民館には風呂がないだろう?」
「なるほどね~ご飯を作ったりは大変かもしれないけど、お風呂入れてあげるぐらいなら、そんなに大変じゃないからいいかもね。お風呂上りに、子供たちとも話もできるしね。」
こうなると編集者の陽子さんは早速そのコンセプトや予定をチラシ
2人でで相談した結果、もう一歩チャレンジすることにしました。
さてそのようなことが決まると、ここからは陽子さんのほうが、
まず、節子さんに連絡をして、勉さんに頼んで、
節子さんも、陽子さんの頼みを受けて、村中を駆け回りました。
勉さんに公民館の利用のお願いをすると同時に、
村長さんは、よくわからないながらも、
また、地域を鍋釜を借りに節子さんが回ったもので、
みんな節子さんにどんなことをするのか、
節子さんも良くはわかっていないので、
「姉さん。村中の人がいろいろ聞いてくるのよ。
「それはそうね、わかった、一度日程を調整して、お邪魔するわ。
福田さんと陽子さんは夏休み前の週末に1泊2日で奥山村に行くこ
村の人たちも公民館に集まって話を聞くことにしました。
村長さんも来るとになりました。
奥山村に行くまでに、陽子さんは東京で印刷屋さんに、
それを配布する先として、
管理組合は何とか説得できましたが、
そこで、近くのスーパーに行って、
薬局やケーキ屋さん、
そんなことをしていると、チラシを見た、
陽子さんは「もちろん是非!」と、大喜びです。
そのお母さんは、「
そんなことをしていると、寛太君の学校のお母さんたちに、
もちろん節子さんにも何部か送っておきました。
節子さんは地域の人たちにそのチラシを配りました。
地域の人たちも、そのチラシに興味津々。
「しかし中には、
村の中に子供の声が響かなくなって久しかったからです。